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開示条件:記事作成にあたりメーカーから金銭的な対価は一切受けていません。コンテンツ内容にメーカーや広告主による影響はありません。記事内に広告が含まれています。

走行充電器は、最大W数だけで選べる製品ではありません。

同じ600Wや800Wでも、接続できるポータブル電源やコネクタの種類が異なります。対応車種やリバース充電の条件、ソーラー併用の有無も製品ごとにバラバラ。

「端子が合わない」「ハイブリッド車で使えない」「リバース充電が動かない」——買ってから気づくパターンは少なくありません。

まず確認したいのは、自分のポータブル電源に接続できるかどうか。次に、自分の車で使えるか。そして、走行充電だけでよいのか、リバース充電やソーラー併用まで必要なのか。

最大W数の比較は、これらを満たしたあとで十分です。

本記事は、2026年5月時点で日本市場に流通している走行充電器12製品を対象にしています。確認対象は、メーカー公式ページ、公式FAQ、取扱説明書、対応機種リストです。

比較軸は、最大出力だけでなく、タイプ、コネクタ、対応車種、対応ポータブル電源、リバース充電条件、ソーラー併用、アプリ対応、入力電圧範囲を含めました。

なお、車両への直接配線や施工方法は本記事の対象外です。取り付けは車両電装の知識が必要になるため、不安がある場合は整備工場やキャンピングカービルダーへの相談をおすすめします。

京寺美里(Kyodera miri)
京寺美里(Kyodera Miri)
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まず3タイプから選ぶ|走行充電のみ・リバース充電・ソーラー併用

まず3タイプから選ぶ|走行充電のみ・リバース充電・ソーラー併用

走行充電器は、機能の組み合わせで3タイプに分かれます。

タイプ機能該当製品向く方
①片方向DC-DC型(4製品)走行充電のみBLUETTI Charger 1、BougeRV DC600、Dabbsson Charger S、Jackery Drive Charger 600W価格を抑えたい、移動中の充電だけで足りる方
②双方向DC-DC型(5製品)走行充電+リバース充電Anker AS200、EcoFlow 500W/600/800W、DJI Power 1kW災害時の補助給電・サブバッテリー維持まで視野に入れる方
③双方向ソーラー統合型(3製品)走行充電+リバース充電+ソーラー併用EcoFlow Plus 1000、BLUETTI Charger 2、DJI Power 1.8kW屋根載せソーラー・オフグリッド運用・防災と日常を兼ねたい方

ここで自分のタイプが見えたら、該当する章だけ読めば足ります。

コネクタや対応車種の詳細は「端子の互換性」「入力電圧・対応車種」「ハイブリッド車・EV」で機種別に整理しています。

タイプ①|移動中の充電だけでよい人向け:片方向DC-DC型4製品

走行充電のみの最小構成型。リバース充電もソーラー併用も持たないシンプルなタイプです。

製品出力コネクタ重量対応車種アプリ
BLUETTI Charger 1560WMC4約0.72kg12V/24V、ハイブリッド条件付き対応・EV非対応対応
BougeRV DC600600WMC4(XT60変換ケーブル付属)約0.8kg12V/24V対応
Dabbsson Charger S560WXT60約0.85kg12V/24V対応
Jackery Drive Charger 600W600WDC8020約1.6kg12V/24V、ハイブリッド・EV非対応非対応

BLUETTI Charger 1(MC4・560W)

BLUETTIポータブル電源向けの純正オプション。

最大560Wは56V設定時の値で、デフォルト27V設定では出力が下がります。

アプリで15〜56Vの範囲で調整可能。

MC4出力なので、他社のMC4ソーラー入力機とも物理的には接続できます。ただしBLUETTI公式は他社機との組み合わせで充電が不安定になる場合があると説明しており、推奨はBLUETTI機種。

12製品中で最軽量の0.72kg。携帯性を重視する方に向く1台です。

BougeRV DC600(MC4・600W)

バンライフ関連機器を幅広く扱うBougeRVの走行充電器。

MC4→XT60変換ケーブルが付属しており、MC4入力にもXT60入力にも対応できる構成。アプリで出力電圧を調整でき、接続先の入力仕様に合わせられます。

公式は「市場のポータブル電源の約99%に対応」と説明。メーカーを問わず使いたい方に向く汎用設計です。

ハイブリッド車・EV対応はメーカー資料で明示が確認できませんでした。購入前の問い合わせが確実です。

Dabbsson Charger S(XT60・560W)

Dabbssonポータブル電源向けの純正オプション。

XT60出力ケーブル付属で、300E・600L・1000L・2000L・3000Lなど幅広い機種に対応。出力電圧はアプリで調整できます。

車両の始動・停止を電圧変化から検知し、停止時は自動で充電を止める保護制御も搭載。

Jackery Drive Charger 600W(DC8020・600W)

Jackeryポータブル電源向けの純正オプション。

DC8020コネクタは他規格との互換性がなく、対応するのは「16〜60V入力かつDC8020ポートを備えたJackery機種」のみ。

NEWシリーズ、Plusシリーズ、Proシリーズが対応とされています。

旧モデル(240/400/700/708/1000など)やPTB152、300 Plus、300D、240 New、100 Plusは使用不可。

DC7909ポートへの変換接続も公式が明確に禁止しています。

不適切な接続は機器破損や火災のリスクがあるため、変換ケーブルでの流用は避けたいところ。

12製品中で唯一のアプリ非対応機。安全設計を優先したシンプルな構成です。

タイプ②|車両バッテリーの維持もしたい人向け:双方向DC-DC型5製品

走行充電にリバース充電(ポータブル電源から車両バッテリーへの逆給電)が加わったタイプ。

製品出力コネクタリバース出力リバースの条件
Anker AS200800WXT-60i800W別売拡張バッテリー接続ケーブル必要、対応ポータブル電源3機種限定
EcoFlow 500W500WXT60500W別売XT150ケーブル必要、DELTA Pro Ultraは対象外
EcoFlow Alternator Charger 600600WXT60600W別売XT150または4+8ケーブル必要
EcoFlow 800W800WXT150800W付属XT150で利用可、一部機種は4+8別売
DJI Power 1kW1000WSDC1000W標準対応、ただし電圧維持型

Anker AS200(XT-60i・800W)

Anker Solixポータブル電源と組み合わせる前提のモデル。

走行充電・リバース充電ともに最大800W。ただしリバース充電の対応機種はF3000・C2000 Gen 2・F3800の3機種に限定されています。

さらに、リバース充電には別売の専用拡張バッテリー接続ケーブルが必要。標準付属ケーブルだけでは走行充電のみ。ポータブル電源がAC充電中の場合や、拡張バッテリー単体での利用も不可です。

EcoFlow 500W Alternator Charger(XT60・500W)

後継のEcoFlow Alternator Charger 600が登場した今は、価格次第で残るかどうかという位置づけ。

仕様に「24V時、最大360W」の記載もあり、車両条件によって最大値は変動します。

リバース充電には別売XT150ケーブルが必要。DELTA Pro Ultraは対象外で、500W/800W用のXT150は600W/1000W用と仕様が異なるため、買い足す際は「500W/800W品専用」の確認が安全です。

EcoFlow Alternator Charger 600(XT60・600W)

500Wの後継として2024年以降に登場したモデル。

付属のXT60ケーブルでRIVERシリーズやDELTAシリーズと接続でき、一部他社機とも互換性があります。

ただし、リバース充電とバッテリーメンテナンスには別売のXT150ケーブル(機種により4+8出力ケーブル)が必要。付属ケーブルだけでは全機能は使えない構造です。

EcoFlow 800W Alternator Charger(XT150・800W)

DELTAシリーズ向けの中位モデル。

500Wや600Wとの違いは、付属のXT150ケーブルで走行充電・リバース充電・バッテリーメンテナンスの3機能すべてに対応する点。別売ケーブルなしで全機能が使える構成です。

ただしXT60で接続すると出力が500Wに下がり、リバース充電とバッテリーメンテナンスも使えなくなります。XT150接続が前提の設計。

DELTA Pro・DELTA Pro 3・DELTA 3 Max Plus・DELTA 3 Ultra Plusでは、別売の4+8出力ケーブルが必要です。

DJI Power 1kW Super Fast Car Charger(SDC・1000W)

DJI Powerシリーズ専用の走行充電器。DJI Power 1000・2000・1000 V2に対応します。

コネクタはDJI独自規格のSDCで、XT60やMC4とは互換性なし。

リバース充電は最大1000Wですが、性格が他社と異なります。車両バッテリー電圧を13.5V付近に安定させる「電圧維持型」の設計で、ジャンプスタート的な使い方には向きません。詳しくは「リバース充電の条件4」で解説しています。

ハイブリッド車・EVには非対応。1000W出力で1.25kgと、パワー対重量比に優れた1台です。

タイプ③|走行充電とソーラーを同時に使いたい人向け:双方向ソーラー統合型3製品

走行充電・リバース充電・ソーラー併用入力をすべて備えた多機能型。3製品で設計思想が大きく分かれるのが特徴です。

製品車載出力ソーラー併用合計入力上限コネクタリバース出力
EcoFlow Alternator Charger Plus 10001000W+300W1300WXT1501000W
BLUETTI Charger 2800W+600W1200W(出力上限)MC4800W
DJI Power 1.8kW Solar/Car600W+1200W1800WSDC+XT90+MC4600W

EcoFlow Alternator Charger Plus 1000(XT150・1000W)

3製品のうち、もっともバランス型の構成。

12製品中で唯一、リバース充電とソーラー併用の両方を「標準で」使える機種。別売ケーブルなしで全機能が動く点は、500W/600とは違うところです。

ソーラー併用は最大300Wで、11〜60V対応。100〜200W級の折りたたみパネルに合うサイズ感です。

EcoFlow DELTAユーザーで、防災・サブバッテリー補助・ソーラーまで1台で済ませたい方に向きます。

BLUETTI Charger 2(MC4・出力1200W)

走行800W+ソーラー600Wを高い水準で両立する構成。合計入力上限は1200W(出力ポート側の上限)で、「800W+600W=1400Wを常時流せる」わけではありません。

MC4出力なので他社のMC4ソーラー入力機とも物理的には接続可能。ただしリバース充電の高度な機能はBLUETTI製品側の対応が必要です。

リバース充電は最大800Wの3モード構成(緊急ジャンプスタート・トリクル充電・パルスメンテナンス)。ただし対応機種は一部に限定されており、すべてのBLUETTI機で使えるわけではありません。対応機種は「リバース充電の条件3」を参照してください。

ソーラー入力ポートは13〜50V・最大600Wで、中型〜大型パネルや屋根載せソーラーまでカバーできる受け皿です。

DJI Power 1.8kW Solar/Car Super Fast Charger(SDC+XT90+MC4・600W車載)

ソーラー受け皿の大きさを最大化した特殊設計。

車載入力は最大600Wに抑え、ソーラー側に大きく振った構成です。本体MC4ポートで最大1200W、さらにXT90→MC4変換で最大600Wを追加でき、合計で最大1800Wのソーラー充電が可能。

ただし車載入力が600Wのため、ソーラーを使わない日の充電速度は他機種に劣ります。

リバース充電は最大600Wの電圧維持型。性格は1kW版と同じで、ジャンプスタート用途には向きません。

本体にXT60らしき端子(XT60 DC OUT)がありますが、マニュアルに「内部テスト用」と明記されており、使用不可。

「屋根載せ400W以上の本格ソーラーを組んでいる」方向けの特殊機種です。

端子が合わないと使えない|MC4・XT60・DC8020・SDCの違い

走行充電器のコネクタは、現在7種類が混在しています。手持ちのポータブル電源と接続できるかは、ここの整合次第です。

コネクタ採用メーカー・機種物理形状
MC4BLUETTI Charger 1/Charger 2、BougeRV DC600(XT60変換ケーブル付属)ソーラーパネル業界標準の2本式
XT60EcoFlow 500W/600、Dabbsson黄色いオス/メスの大電流コネクタ
XT150EcoFlow 800W/Plus 1000大型化したXT60。大電流対応
XT-60iAnker AS200XT60に通信機能を追加した規格
DC8020Jackery 600W円筒形のJackery独自規格
SDCDJI Power 1kW/1.8kWDJI独自の高速充電プロトコル付き
XT90DJI 1.8kWの追加ソーラー側XT60より大型

MC4(BLUETTI・BougeRV採用、ソーラー業界標準)

ソーラーパネル業界で事実上の標準として使われる規格。

利点は、サードパーティのソーラーパネルやケーブルが豊富で、買い替え・追加が容易な点。

XT60(EcoFlow RIVER系・Dabbsson)

R/Cラジコン由来のコネクタで、近年は走行充電器でも標準的に採用されている規格。

ただしXT60を採用していても、メーカーごとに「対応する電圧範囲」が違うため、コネクタが合うだけで使えるとは限りません。

XT150(EcoFlow DELTA系)

XT60を大型化した規格で、EcoFlowのDELTAシリーズ向け。

500W/800W/Plus 1000で採用されています。

注意したいのは、500W/800W用のXT150ケーブルと600W/1000W用のXT150ケーブルで仕様が異なる点。買い足す際は「対応モデル」の確認が必須です。

XT-60i(XT60に通信機能を追加)

XT60に通信機能を加えた規格です。

物理形状はXT60とほぼ同じなので、XT60入力のポータブル電源にそのまま差し込めます。通電もできるため、一見すると問題なく使えそうに見えるかもしれません。

ただし、充電制御の最適化など通信を使う機能は正しく動かない可能性があります。物理的に挿さることと、本来の性能が出ることは別の話。

XT-60i対応の走行充電器をXT60入力のポータブル電源に接続する場合は、この点に注意してください。

DC8020(Jackery独自)

Jackeryが採用する円筒形コネクタ。Jackery Drive Charger 600Wは、このDC8020入力ポートを持つJackery機種専用です。

XT60やXT150、MC4との互換はなく、変換アダプタの使用もメーカーが明確に禁止しています。

SDC(DJI独自)

DJIが採用する独自規格。DJI Powerシリーズの「専用拡張ポート」として設計されており、見た目に近いXT60との互換性はありません。

XT60ケーブルをSDCポートに直接差し込むことはできない設計。

XT60機器を接続したい場合は、DJI純正のSDC-XT60ケーブルやMPPTアダプターモジュールを介する必要があります。

XT90(DJI 1.8kWの追加ソーラー側)

XT60より大電流に対応する規格。DJI Power 1.8kWの「XT90 Car/Solar Charging Port」で採用されています。

メイン接続ではなく、追加のソーラー入力やXT90→MC4変換アダプター経由でのソーラー併用に使う想定です。

コネクタが合っても接続できないケース

物理的に同じコネクタでも、電圧範囲や電流仕様が合わないと接続できない場合があります。

たとえば、EcoFlow 800Wは、XT60ケーブルで接続すると最大出力が500Wに下がり、リバース充電とバッテリーメンテナンスが使えない仕様。

コネクタの形状一致だけでは判断材料に不足する例です。

走行充電器のコネクタは、形状・電圧範囲・対応機種の3点をセットで確認するのが安全。

自分の車で使えるか確認|入力電圧・12V/24V・アイドリングストップ車

走行充電器の入力電圧範囲は、対応できる車種の幅を決める指標です。全製品12V/24V対応。

製品入力電圧範囲最大入力電流
BLUETTI Charger 212.8V/25.6V系62.5A/31.3A
EcoFlow Plus 100011〜31V75A(ALT IN)
EcoFlow 800W11〜31V76A
EcoFlow 60011〜31V45A
EcoFlow 500W11〜31V45A
Anker AS20012V/24V80A
DJI 1kW12〜45V70A
DJI 1.8kW(XT90側)12〜45V43A
Jackery 600W11.8〜32V60A
BougeRV DC60012V車:11〜15V/24V車:22〜30V50A/25A
BLUETTI Charger 112V/24V50A/25A
Dabbsson Charger S12V/24V50A/25A

11V台から対応する製品はアイドリングストップ車に有利

アイドリングストップ車は、停止中に車両電圧が一時的に12Vを下回ります。

下限電圧が11V台まで対応している機種は、車両電圧が一時的に下がったときにも停止しにくい可能性があります。

ただし、アイドリングストップ中の挙動は車種や走行充電器側の制御によって変わるため、購入前にメーカー資料で確認してください。

EcoFlowシリーズ(11〜31V)、Jackery 600W(11.8〜32V)、BougeRV DC600(12V車で11〜15V)が該当します。

24V車対応の前提

トラックやキャンピングカーの一部、業務用・架装車両の一部では24V系が使われる場合があります。

ほとんどの製品は12V/24V両対応ですが、入力上限の違いで挙動が変わる場合があります。

たとえばDJI製品は12〜45V対応。電圧範囲が広い設計です。

対応バッテリーの種類

12V/24V対応と書かれていても、対応するバッテリーの種類はメーカーによって異なります。

Anker AS200は鉛バッテリー(FLD/GEL/AGM)またはLFPスターターバッテリーに対応。

BLUETTI Charger 2は鉛蓄電池、AGM、リチウムバッテリーに対応。

特殊な車載バッテリーを使っている方は、事前にメーカー資料の確認が必要です。

ハイブリッド車・EVで使える走行充電器、使えない走行充電器

ハイブリッド車・EVへの対応は、走行充電器選びでもっとも見落とされやすいポイントです。

製品HVPHEVEV
EcoFlow 500W対応対応非対応
EcoFlow 600対応対応非対応
EcoFlow 800W対応対応非対応
EcoFlow Plus 1000対応対応記載なし
BLUETTI Charger 1条件付き対応条件付き対応非対応
BLUETTI Charger 2条件付き対応条件付き対応非対応
DJI 1kW非対応非対応非対応
DJI 1.8kW非対応非対応非対応
Jackery 600W非対応非対応非対応
Anker AS200記載なし記載なし記載なし
BougeRV DC600対応非対応非対応
Dabbsson Charger S記載なし記載なし記載なし

ハイブリッド車をお持ちの方の選択肢

EcoFlowの500W、600、800Wがハイブリッド・プラグインハイブリッド対応として明記されています。

BLUETTIはオルタネーターとスターターバッテリーがある車種であれば対応とされており、HVの種類によって判断が分かれます。

ただし、「対応」と書かれていても、古い車両や特殊な車両、車載バッテリー電圧が低い車両では正常動作しない場合があると説明されています。

心配な場合は、メーカーへ問い合わせしてから購入することをおすすめします。

EVをお持ちの方

12製品いずれも、EV駆動用バッテリーへの接続は想定していません。

EVの補機バッテリー(12V系)は車種によって扱いが異なるため、走行充電器を繋いでよいかは車両メーカー側の見解確認が必要。

EV所有者の方は、走行充電器以外の充電手段(自宅AC、ポータブル電源単体運用、ソーラー単独)を検討するのが現実的です。

リバース充電でできること|別売ケーブル・対応機種・電圧維持型の違い

リバース充電に対応するのは12製品中8機種。ただし「対応」の中身は機種ごとに大きく異なります。

まず前提として、リバース充電とジャンプスターターは別物です。

ジャンプスターターは数百Aの大電流で始動を補助する専用機。リバース充電は「補充給電」が中心で、完全に上がったバッテリーの始動には向きません。

「少し弱っているかも」「長期駐車後で不安」。そうした予防用途がリバース充電の守備範囲です。

その上で、実態は4つの条件に分かれます。

条件1|標準で使える(付属ケーブルのみで完結)

別売部品なしで、買ってすぐリバース充電が動く機種。

  • EcoFlow Alternator Charger Plus 1000(XT150付属)
  • EcoFlow 800W Alternator Charger(XT150付属)
  • DJI Power 1kW Super Fast Car Charger(標準)
  • DJI Power 1.8kW Solar/Car Super Fast Charger(標準)

条件2|別売ケーブルが必要

本体は対応していても、別売の専用ケーブルがないとリバース充電が使えない機種。

EcoFlow 500W、EcoFlow 600ともに、付属のXT60ケーブルは走行充電専用。

XT150ケーブル(機種により4+8出力ケーブル)を買い足す必要があります。

条件3|特定のポータブル電源と組み合わせたときだけ

リバース充電機能はあるものの、組み合わせるポータブル電源が限られる機種。

Anker AS200は、F3000・C2000 Gen 2・F3800の3機種のみ。

BLUETTI Charger 2も、B230・B300・B300K・B500Kなど一部機種または拡張バッテリー接続時に限定されています。

「同じメーカーのポータブル電源を持っているから使える」とは限らない構造。手持ちの型番との突き合わせが必須です。

条件4|電圧維持型(積極的な充電ではなく電圧安定が目的)

DJI Power 1kWと1.8kWは、リバース充電の性格が他社と異なります。

車両バッテリー電圧を13.5V付近に安定させる設計で、13.5Vを超えると車側→DJI Powerへ充電、未満ならDJI Power→車側へ給電という動作。

バッテリーを積極的に充電するのではなく、電圧低下を予防的に防ぐための機能です。

ソーラー併用が必要な人|+300W・+600W・+1200Wの違い

ソーラー併用入力に対応するのは3機種。

受け皿の大きさが+300W/+600W/+1200Wと幅広く、それぞれ設計思想が異なります。

製品走行入力ソーラー併用入力合計入力上限設計思想
EcoFlow Plus 10001000W+300W1300W走行主・ソーラー従の中間バランス
BLUETTI Charger 2800W+600W1200W走行・ソーラー両立志向
DJI Power 1.8kW600W+1200W1800Wソーラー主・走行従の極端な振り

表の「設計思想」列がそのまま選び方の指針になります。

EcoFlow Plus 1000は、走行充電を主力にしつつ停車時のソーラーも無駄にしない構成。100〜200W級の折りたたみパネル1枚に合うサイズ感です。

BLUETTI Charger 2は、走行中はオルタネーター主体、停車中はソーラー主体という切り替え運用を想定した設計。中型〜大型パネルや屋根載せソーラーまでカバーできる受け皿を持っています。

DJI Power 1.8kWは、車載入力を600Wに抑えてソーラー側に極端に振った特殊機種。屋根載せ400W以上の本格ソーラーを組んでいる方向けで、ソーラーなしの日は充電速度が他機種に劣ります。

ソーラー併用が必要な人・不要な人

折りたたみパネル1枚を停車時だけ展開するスタイルなら、併用機能は必須ではありません。走行充電とソーラーを別のタイミングで使えば足りるためです。

一方、屋根載せや常設パネルは走行中も発電し続けます。この場合、併用入力の有無で1日の総充電量が変わるかもしれません。

「停車時のみソーラー」なら片方向DC-DC型でも対応可能。「走行中も発電し続ける」なら双方向ソーラー統合型が活きる、という棲み分けです。

購入前に見落としやすい注意点|公式ページだけでは分かりにくい条件

製品ページではあまり目立たないけれど、購入前に知っておくと失敗が減るポイントを取説から拾いました。

Jackery Drive Charger 600W:DC7909への変換接続は禁止と明記

Jackery Drive Charger 600Wの公式FAQには、「DC7909ポートへ変換して接続することはできない」と明記されています。

DC7909ポートを変換して接続することはできません。不適切な接続は 機器破損、火災、爆発の危険 があります。

Jackery Drive Charger(ドライブチャージャー) 600W・Jackery公式サイト

変換ケーブルを使った汎用化は、Jackery製品では成立しない設計です。

EcoFlow 500W/800W:XT150ケーブルの仕様が他モデルと違う

EcoFlow 500W/800Wモデル用のXT150ケーブルと、600W/1000Wモデル用のXT150ケーブルは仕様が異なります。

公式ページにも注意書きがあるため、買い足す場合は「500W/800W品専用」かどうかを必ず確認するのが安全。

EcoFlow 800W:XT60接続では性能が落ちる

EcoFlow 800Wは、XT60で接続すると最大出力が500Wに下がります。さらにリバース充電とバッテリーメンテナンスは使えなくなる仕様。

汎用性のためにXT60で繋ぐと、本来の800W性能が活かせない構造です。XT150接続が前提で設計されています。

DJI 1.8kW:本体のXT60ポートは「使用不可」

DJI Power 1.8kWの本体には、見た目にXT60らしき端子(XT60 DC OUT)があります。

ただしマニュアルには「内部テスト用で実用機能はない」と明記されています。ユーザーが使う出力端子として扱ってはいけない設計です。

DJI SDC:XT60との物理形状は似ているが互換なし

DJIのSDCポートは、XT60とは別規格です。物理形状が似ていてもケーブルの直接接続はできません。

XT60機器をDJI Powerに繋ぎたい場合は、DJI純正のSDC-XT60ケーブルや、ソーラー用MPPTアダプターモジュールを介する必要があります。

詳しくは「DJI PowerのSDCポートはXT60と違う?(外部サイト)」をご覧ください。

Anker AS200:リバース充電は別売ケーブルが必要

Anker AS200のリバース充電を使うには、「Anker Solix オルタネーターチャージャー専用 拡張バッテリー接続ケーブル」が別売で必要です。

標準付属のケーブルだけでは走行充電のみが動く仕様。

拡張バッテリー単体での利用は不可、ポータブル電源がAC充電中の場合も使用不可とされています。

BLUETTI Charger 2:リバース充電は対応機種限定

リバース充電が使えるのは、一部のBLUETTIポータブル電源または拡張バッテリー接続時のみ。

例として挙げられるのは、B230、B300、B300K、B500K、AC200MAX、AC200L、Apex 300など。

BLUETTIポータブル電源なら何でも使えるわけではない構造です。

【おまけ】12製品のスペック・機能対応早見表

最後に、12製品の主要スペックを一覧でまとめます。

製品名最大出力重量主コネクタ
BLUETTI Charger 21200W(出力)約1.59kgMC4
EcoFlow Alternator Charger Plus 10001000W約1.7kgXT150
DJI Power 1kW Super Fast Car Charger1000W約1.25kgSDC
Anker Solix オルタネーターチャージャー(AS200)800W約1.3kgXT-60i
EcoFlow 800W Alternator Charger800W約2.3kgXT150
EcoFlow Alternator Charger 600600W約1.1kgXT60
Jackery Drive Charger 600W600W約1.6kgDC8020
DJI Power 1.8kW Solar/Car Super Fast Charger600W(車載)約1.2kgSDC+XT90+MC4
BougeRV DC600600W約0.8kgMC4(XT60変換ケーブル付属)
BLUETTI Charger 1560W約0.72kgMC4
Dabbsson Charger S560W約0.85kgXT60
EcoFlow 500W Alternator Charger500W約1.6kgXT60

機能対応

製品名リバース充電ソーラー併用アプリハイブリッドEV
BLUETTI Charger 2○(条件付き)○(+600W)対応条件付き対応非対応
EcoFlow Plus 1000○(標準)○(+300W)対応公式情報未確認公式情報未確認
DJI 1kW○(電圧維持型)対応非対応非対応
Anker AS200○(条件付き)対応公式情報未確認公式情報未確認
EcoFlow 800W○(XT150必須)対応対応非対応
EcoFlow 600○(別売必要)対応対応非対応
Jackery 600W非対応非対応非対応
DJI 1.8kW○(電圧維持型)○(+1200W)対応非対応非対応
BougeRV DC600対応公式情報未確認公式情報未確認
BLUETTI Charger 1対応条件付き対応非対応
Dabbsson Charger S対応公式情報未確認公式情報未確認
EcoFlow 500W○(別売必要)対応対応非対応

※ 数値はメーカー公開仕様を参照しました。記載がない項目は「公式情報未確認」と表記しています。

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