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リン酸鉄バッテリー、何を基準に選ぶ?

リン酸鉄バッテリーをAmazonで検索すると、似たような製品が大量に出てきます。

100Ahで2万円台のものもあれば、4万円を超えるものもある。

スペック表を見比べても、正直なところ違いがわかりません。外見では品質は判断できませんし、レビューも玉石混交です。

リン酸鉄バッテリーの選び方 ― LiTime社へのインタビューで見えた「品質の見分け方」

「結局どれを選べばいいの?」と思ったことはないでしょうか。

今回、リン酸鉄バッテリーメーカーのLiTime社に直接話を聞く機会がありました。品質管理、技術開発、サポート体制について、メーカーの内側を見せてもらっています。

この記事では、インタビューを通じて見えてきた「リン酸鉄バッテリーを選ぶとき、何を見ればいいのか」をまとめました。

▶︎ LiTime社へのインタビューを先に読む

LiTimeを買うかどうかに関係なく、選定の参考になるはずです。

リン酸鉄バッテリーの選び方 ― LiTime社へのインタビューで見えた「品質の見分け方」
この記事のまとめ

「こんなことも聞いてほしかった」という質問があれば、コメント欄で教えてください 次回のインタビュー機会があれば、読者の声を届けたいと思っています。

京寺美里(Kyodera miri)
京寺美里(Kyodera miri)
この記事を書いた人
  • ポータブル電源専門ブロガー
  • 大手メーカー公式コンテンツ制作
  • 100台以上の実機検証経験
  • 専用機器での計測データを公開
  • ▶︎ プロフィール

「認証マーク」だけでは足りない?

リン酸鉄バッテリーの商品ページには、よく認証マークが並んでいます。

UN38.3、PSE、CE、ULなど。これらがあれば安心なのでしょうか?

認証は「最低限のライン」と考えたほうがよさそうです。

UN38.3はリチウム電池の輸送安全基準。PSEは日本の電気用品安全法に基づく認証です。

どちらも「この製品は基準を満たしている」という証明であって、「高品質である」という保証ではありません。

リン酸鉄バッテリーの認証マーク

では、何を見ればいいのでしょうか。

品質を見分ける4つのポイント

商品ページからこれらを確認するのは難しいのですが、いくつかの手がかりはあります。

リン酸鉄バッテリーの選び方

まず、メーカーの公式サイトを確認してみてください。

品質管理についての記載があるか、具体的なプロセスが説明されているか。曖昧な表現しかない場合は、少し気になるところです。

次に、保証期間を見てみましょう。

5年保証を謳えるメーカーは、それだけ製品に自信があるといえます。1年保証しかない製品は、長期的な品質に不安があるかもしれません。

問い合わせへの対応を見ることをおすすめします。

質問に対して技術的に正確な回答が返ってくるか、日本語でサポートが受けられるか。これは購入前に確認できるポイントです。

最後にコストパフォーマンスです。価格だけで選んでは後悔する可能性が高まります。長く、問題なく使える可能性が高いメーカーを選びましょう。

検査体制の違いが品質を分ける

LiTime社に品質管理について聞いたところ、興味深い回答がありました。

1バッテリー1IDのトレーサビリティ。各バッテリーの製造記録を完全に追跡できます。問題が起きても、原因を特定できる仕組みです。

「全数検査」と「1バッテリー1ID」という2つのキーワードが出てきています。

Litimeバッテリーの安全性管理について

全数検査とは、工場で製造されたすべてのバッテリーに対して機能テストを行うこと。

充放電サイクル、過充電・過放電テスト、高温・低温テスト、振動・落下テストなど、複数の検査を経て出荷されます。

1バッテリー1IDとは、製造されたバッテリー1台ごとに固有の識別番号を付け、製造記録を追跡できるようにするシステムです。

何か問題が起きたとき、そのバッテリーがいつ・どのラインで・どのセルを使って製造されたかを特定できます。

こうした工程は、安価なバッテリーでは省略されがちかもしれません。コストがかかるためです。

海外メーカーの「買った後」が不安

海外メーカーの製品を買うとき、一番不安なのはサポート体制ではないでしょうか。

英語でしか問い合わせできない、返品に高額な送料がかかる、そもそも連絡がつかない。こうした経験をした方もいるかもしれません。

LiTimeのサポート体制について聞いたところ、日本向けの体制を整えているとのことでした。

具体的には、

  • 日本語カスタマーサービス
  • 7日間理由を問わない返品
  • 30日間価格保証
  • 最大5年間の製品保証

です。

LiTimeのサポート体制

インタビューでは、実際のサポート事例も聞くことができました。

あるユーザーがインバーターとの組み合わせでアラームが発生した際、カスタマーサービスが状況を確認し、過充電保護機構の作動であることを特定。設定調整で解決したそうです。

こうした技術的なサポートが日本語で受けられるのは、電気に詳しくない方にとって心強いのではないでしょうか。

サポート体制の確認方法

バッテリーを購入前にサポート体制を確認する方法

購入前にサポート体制を確認する方法があります。

  1. 問い合わせてみる:購入前に質問を送ってみてください。返信の速さ、日本語対応、回答の的確さ。これだけでサポート品質がある程度わかります。
  2. 保証内容を細かく見る:「5年保証」と書いてあっても、条件付きの場合があります。どこまでが保証対象か、送料は誰が負担するか、交換か修理か。
  3. サポート体験談を探す:製品レビューだけでなく、「問い合わせたらこうだった」という体験談が参考になります。

私の使用体験 ― 防犯カメラ連載から

私はLiTimeから製品提供を受けています。その点は明記しておきます。

使っているのは「LiTime 12V100Ah Bluetooth&ヒーター付きバッテリー」です。コンセントのない場所に防犯カメラを設置する連載企画で使用しています。

特に便利だと感じたのは、遠隔で状態確認できること。

防犯カメラは屋外に設置しているため、毎回確認しに行くのは手間がかかります。アプリで残量をチェックして、必要なときだけメンテナンスに行けばいいのです。

これまでバッテリー残量を確認するには、計測器を接続するか、現地で電圧を測るしかありませんでした。

誰でも、家にいながら野外のバッテリー状態を把握できる。この手軽さは、単体バッテリーを使う上での大きな変化だと感じています。

寒冷地で使うなら「セルフヒーティング」は必須か

リン酸鉄バッテリーには弱点があります。比較的低温に弱いことです。

0℃以下になると充電効率が落ち、-10℃を下回ると充電そのものが難しくなります。北海道や東北でキャンプや車中泊をする人にとって、これは見過ごせない問題ではないでしょうか。

LiTimeは「セルフヒーティング機能」を搭載したモデルを出しています。バッテリー内部にヒーターを内蔵し、低温時に自動で温めて充電可能な状態にする仕組みです。

LiTimeは「セルフヒーティング機能」

インタビューでは、北海道のユーザーから「極寒のキャンプでも安定して動作した」というフィードバックがあったと聞きました。LiTimeはこうした声を受けて、寒冷地向けのラインナップを強化しているそうです。

セルフヒーティング機能が必要かどうかは、使用環境によります。温暖な地域で使うなら不要でしょう。

ただ、冬場に屋外で使う可能性があるなら、検討してみてもいいかもしれません。

リン酸鉄バッテリーを選ぶときのチェックポイント

この記事で解説した内容を整理します。リン酸鉄バッテリーを選ぶときに確認すべきポイントは以下の通りです。

品質管理について

  • 認証マーク(UN38.3、PSE等)は最低限の基準
  • 全数検査、トレーサビリティの有無を確認
  • メーカー公式サイトの品質管理説明をチェック

技術・機能について

  • 寒冷地で使うならセルフヒーティング機能を検討
  • 設置型用途ならBluetooth監視が便利
  • BMSの保護機能(過充電、過放電、過電流、短絡)を確認

サポート体制について

  • 日本語対応の有無
  • 保証期間と条件
  • 購入前に問い合わせて対応品質を確認

価格について

  • 極端に安い製品は品質管理・サポートが省略されている可能性
  • 保証期間も含めたトータルコストで判断

これらはLiTimeに限らず、どのメーカーのリン酸鉄バッテリーを選ぶときにも使える基準です。

LiTimeについて

LiTimeについて

最後に、LiTimeというメーカーについて簡単に紹介しておきます。

LiTimeはリン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4)を専門とするメーカーです。蓄電池業界で16年の実績があり、北米・欧州市場で展開した後、日本市場に本格参入しています。

日本市場では「ユーザーから最も信頼されるバッテリーブランド」を目標に掲げ、車中泊、キャンプ、防災、船舶用途向けの製品を展開しています。

特徴的なのは、マリン用途(船舶、トローリングモーター、魚群探知機向け)に力を入れていること。

北海道や青森での氷上釣り、琵琶湖や瀬戸内海でのレジャーボートなど、日本特有のニーズに対応した製品開発を進めているそうです。

興味がある方は、以下のインタビュー全文も参考にしてみてください。

【付録】LiTimeインタビュー全文

以下、LiTimeへのインタビュー内容を掲載します。

1. 会社とビジョン

質問
LiTime社はどのように始まり、どのような理念を持って成長してきましたか?特に日本市場における目標について教えてください。

要約

LiTimeは「クリーンエネルギーを日常に届ける」というミッションで設立。安全性・革新性・持続可能性・ユーザー主導の4つの価値観を大切にしている。日本では「最も信頼されるバッテリーブランド」を目指している。

LiTimeは「クリーンエネルギーを日常生活に近づけ、誰もが自分の電力を完全にコントロールできるようにする」というミッションのもと設立されました。

創業以来、大切にしてきた価値観は4つあります。

安全性、革新性、持続可能性、そしてユーザー主導のイノベーション。

これらをもとに、高性能・長寿命のリチウムバッテリーソリューションの開発に注力してきたそうです。

日本市場では「ユーザーから最も信頼されるバッテリーブランド」を目指しています。

ブランドビジョンは「世代を超えてアウトドアライフスタイルに寄り添う」。

車中泊、家庭用蓄電、防災、船舶用電源など、さまざまな用途に対応した製品を展開し、日本でのグリーンエネルギー普及に貢献していきたいとのことでした。

2. 利用シーン

質問
現在、御社のバッテリーはどのようなシーンで使われることが多いでしょうか?

要約

日本では主に4つのシーンで使われている。車中泊・車載システム、アウトドアキャンプ、防災用の非常用電源、軽産業用途。今後は船舶や低速モビリティにも力を入れていくとのこと。

日本では、主に4つのシーンで使われています。

1.車中泊・車載システム

ソーラーパネルと組み合わせて、独立した車載電源を作るユーザーが多いそうです。キャンピングカーやカスタム車両で広く使われています。

2.アウトドアキャンプ

冷蔵庫、照明、ケトル、プロジェクターなどの電源として活用されています。

北海道のユーザーからは「極寒のキャンプでも、ヒーター機能付きバッテリーが安定して動作した」という声が届いているそうです。

3.非常用蓄電・防災

地震や台風が多い日本では、停電時の備えとして選ばれています。

4.軽産業用途

移動式ワークステーション、電動工具、基地局、監視システムなどにも対応しています。

今後の展開

船舶と低速モビリティに力を入れていくとのこと。

LiTime社の日本市場へのコミットメント

船舶向けは、レジャーボートや氷上釣りを想定。防水・耐衝撃・低温耐性を備え、北海道や青森など寒冷地でも安定して使える設計です。

低速モビリティは、ゴルフカートや電動搬送車向け。軽量で取り付けやすく、鉛蓄電池からの乗り換えも簡単だそうです。

3. 技術の背景

質問
Bluetooth管理やセルフヒーティングなど特徴的な機能は、どんな課題を解決するために開発されましたか?

要約

主な技術は3つ。Bluetoothリアルタイム監視、セルフヒーティング機能、高い安全設計(BMS)。ユーザーの課題解決を重視した開発で、北米・欧州で「業界初」製品を複数生み出している。

LiTimeの研究開発は、ユーザーの課題解決に焦点を当てています。主な技術は3つです。

  1. Bluetoothリアルタイム監視

従来のバッテリーは、残量を直接確認できませんでした。「今どれくらい残っているんだろう」という不安がありますよね。

Bluetooth機能があれば、スマホアプリで残量・サイクル数・温度をリアルタイムで確認できます。

  1. セルフヒーティング機能

北海道、東北、北陸など寒冷地では、低温でバッテリーが充電できなくなる問題があります。

セルフヒーティング機能は、低温時に自動でバッテリーを温めます。極端な環境でも安定した充電が可能です。

  1. 高い安全設計

独自のBMS(バッテリーマネジメントシステム)を搭載しています。過充電、過放電、過電流などに対する包括的な保護機能があります。

ユーザー主導の製品開発

ユーザーからのフィードバックは、専門チームが収集して研究開発に活かしているそうです。このアプローチで、いくつかの「業界初」製品が生まれています。

iTimeの研究開発

例えば、2023年発売のTM(トローリングモーター)シリーズは、船舶用に設計され、防水・防塵・耐腐食処理が施されています。グローバルで10万台近く販売されているとのこと。

現在までに、60以上の船舶用バッテリーモデルと34の充電器を発売しています。

4. 安全性と品質管理

質問
LiTime製品は安全性をどのように確保していますか?

要約

国際安全規格(UN38.3、IEC、UL)と日本のPSE認証を取得。品質管理は4段階:入荷材料の全数検査、BMSの全機能テスト、100%出荷テスト、1バッテリー1IDのトレーサビリティ。

LiTimeは、安全で信頼性の高いバッテリーを提供することに取り組んでいます。

すべての製品は、国際安全規格の認証を取得しています。UN38.3、IEC、ULなどです。日本のPSE認証やMETI規制にも準拠しています。

製品設計では、まず高品質なセルを厳選します。セルの選定、動作シミュレーション、分解分析、BMSの長期検証まで、厳格な基準で進めているそうです。

生産時の品質管理は4段階です。

1つ目:入荷材料の全数検査とサンプリングチェック。静電放電、温度、湿度も厳密に管理しています。

2つ目:BMSの全機能テスト。過充電、過放電、過電流、過熱、短絡の保護を確認します。

3つ目:100%出荷テスト。充放電サイクル、高温・低温テスト、振動・落下テストを実施します。

4つ目:1バッテリー1IDのトレーサビリティ。各バッテリーの製造記録を完全に追跡できます。問題が起きても、原因を特定できる仕組みです。

5. カスタマーサポート

質問
日本のユーザーが製品に問題を感じた場合、どのような流れで解決されますか?

要約

日本語カスタマーサービスあり。7日間返品、30日間価格保証、最大5年間の製品保証。問い合わせ→確認→検査→修理/交換→フォローアップの流れで対応。

日本向けのサポート体制を整えています。

まず、日本語カスタマーサービスがあります。スムーズにコミュニケーションできます。

保証内容は以下の通りです。

  • 7日間理由を問わない返品
  • 30日間価格保証
  • 最大5年間の製品保証

問題が発生した場合の流れ

お問い合わせ → カスタマーサービスで確認 → 技術チームが検査 → 修理または交換 → フォローアップ

実際の事例を聞くことができました。

あるユーザーがインバーター使用中にアラームが発生した際、カスタマーサービスが確認したところ、過充電保護機構の作動が原因でした。設定調整で解決しているそうです。

6. 今後の展開

質問
日本市場に向けて、今後どのような製品やサービスを展開したいと考えていますか?

要約

3つのシナリオに注力。車中泊向けはWi-Fi対応やアプリ管理、船舶向けは寒冷地でも使えるセルフヒーティング、アクティブシニア向けの低速モビリティ。サービス面では物流改善と日本語サポート強化を進めている。

日本市場では、3つのシナリオに注力していくとのことです。

車中泊向け

高エネルギー密度バッテリーで、より長い稼働時間を実現します。Wi-Fiリモートコントロールやアプリでの一元管理にも対応予定だそうです。

船舶向け

北海道や青森での氷上釣り、琵琶湖や瀬戸内海でのレジャーボートを想定しています。

セルフヒーティング機能と耐寒セルで、氷点下でも安定した電力を確保。TMシリーズは日本の主流トローリングモーターや魚群探知機と互換性があるとのこと。

日本の船舶用バッテリー検査認証も取得を進めているそうです。

アクティブシニア向け

ゴルフカート、観光ボート、電動搬送車など、低速モビリティ向けの製品を開発中です。軽量で取り付けやすく、体力や技術的な知識がなくても使いやすい設計を目指しています。

サービス面

物流を最適化して配送を早くする、日本語サポートを強化する、という方針です。日本の展示会にも積極的に参加して、ユーザーの声を直接聞いていきたいとのことでした。

7. 日本ユーザーへのメッセージ

質問
最後に、日本のユーザーへ伝えたいメッセージをお願いします。

要約

16年の実績を持つリン酸鉄バッテリー専門ブランド。アウトドア、防災、日常生活で信頼できるパートナーでありたい。30日間価格保証、7日間返品、5年保証などのサービスを提供。

LiTime社のミッション

日本のユーザーへ、感謝の言葉をいただきました。

「LiTimeへの継続的なご支援とご信頼をいただき、日本のお客様に心より感謝申し上げます!

LiFePO4バッテリー技術を専門とするプレミアムブランドとして、LiTimeは新エネルギー蓄電業界で16年間深く関わり、世界中のユーザーに安全でスマート、持続可能なエネルギーソリューションを一貫して提供してきました。

今後も製品性能とサービス体験の両方を向上させ、アウトドアキャンプ、緊急時の備え、日常生活において、お客様の信頼できる長期パートナーとなることを目指します。

LiTime公式ストアでは、引き続き以下をご提供いたします。

  • 30日間価格保証
  • 7日間理由を問わない返品
  • 包括的なアフターサポート
  • 安全なオンライン決済

これからもお客様と共に歩み、より良いエネルギーの未来を一緒に創っていくことを心より楽しみにしております!」

▶︎ LiTime公式サイトはこちら

今回のインタビューで聞ききれなかったこと、もっと深掘りしてほしいテーマがあれば、ぜひコメントで教えてください!読者の皆さんの声を、次の取材に活かしていきます。