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「ここに防犯カメラを置きたいけど、コンセントがない…」

お庭や駐車場、離れた倉庫。セキュリティが気になる場所ほど、電源がありませんよね。

電源工事を頼めば解決しますが、2〜8万円の費用がかかります。そこで候補に上がるのが、ソーラー発電とバッテリーを組み合わせた「オフグリッド監視システム」。

ただ、実際に導入するとなると、こんな不安が頭をよぎりませんか?

  • 「電気の知識がないと無理じゃない?」
  • 「機材を選び間違えたら、全部ムダになりそう…」
  • 「本当に24時間、安定して動くの?」

私も全く同じでした。

でも調べてみると、「正しい設計」さえ分かれば、電気の専門知識がなくても構築できることが分かったんです。

この記事では、実際に試行錯誤しながらシステムを作った過程を、失敗も含めて正直にお伝えします。

メリット
  • コンセント不要で自由に設置(電源工事0円)
  • ランニングコスト0円(太陽光で永続稼働)
  • 変換ロス最小化で効率95%以上(DC直結の強み)
デメリット
  • 初期コストが高い(バッテリー+ソーラーで約8万円〜)
  • 天候に左右される(曇天・雨天時は発電量低下)
  • 機材選定に電気の知識が必要(電圧・電流計算)
  • 第2回:機材詳細レビュー編
  • 第3回:組み立て・配線実践編
  • 第4回:初期運用データ編(1〜2週間)
  • 第5回:長期運用データ編(3ヶ月)
  • LiTimeとは?
  • LiTime公式サイト
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京寺美里(Kyodera miri)
京寺美里(Kyodera miri)
この記事を書いた人
  • ポータブル電源専門ブロガー
  • 大手メーカー公式コンテンツ制作
  • 100台以上の実機検証経験
  • 専用機器での計測データを公開
  • ▶︎ プロフィール

この記事について:5回シリーズ第1回

この記事は、オフグリッド監視カメラシステムの構築プロジェクトを記録する連載企画の第1回です。

連載の構成

  • 第1回(今回): 設計と機材選定の完全ガイド
  • 第2回:機材詳細レビュー編
  • 第3回:組み立て・配線実践編
  • 第4回:初期運用データ編(1〜2週間)
  • 第5回:長期運用データ編(3ヶ月)

今回は「システムをどう設計するか」「機材をどう選ぶか」の基礎を解説します。

この記事の結論:オフグリッド監視カメラシステムは、機材選定で電源工事費を削減できます。DC 12V直結なら2〜8万円の工事費が不要に。初期コスト(8万円程度)はかかりますが、ランニングコストは0円。電力変換効率95%以上のDC直結設計により、バッテリーが長持ちします。

今回のプロジェクト:LiTime製品で構築するオフグリッドシステム

LiTime製品で構築するオフグリッドシステム

この記事は、LiTime社より製品提供を受けて執筆しています。

オフグリッドの監視システムにはいくつかの機材が必要です。

今回はすべてLiTimeの製品で揃えました。

LiTime 12V100Ah Bluetooth & ヒーター付きバッテリー

LiTime 12V100Ah Bluetooth & ヒーター付きバッテリー
LiTime 12V100Ah Bluetooth & ヒーター付きバッテリー

役割:電力を貯める(システムの心臓部)

太陽光で発電した電力を貯蔵し、夜間や曇天時にカメラへ供給します。このバッテリーがないと、太陽が出ている時間だけしかカメラは動きません。

選んだ理由

  • 容量100Ah(1,280Wh):6Wのカメラなら約8日間稼働できる十分な容量
  • Bluetooth監視機能:スマホアプリで残量・電圧・電流をリアルタイム確認。「ちゃんと充電できてる?」が遠隔で分かるのは本当に便利。
  • ヒーター機能:冬の寒さでも性能が落ちない。

▶︎ LiTime 12V100Ah Bluetooth & ヒーター付きバッテリー(LiTime公式サイト)

LiTime MPPTソーラーチャージコントローラー

LiTime MPPTソーラーチャージコントローラー
LiTime MPPTソーラーチャージコントローラー

役割:ソーラーパネルとバッテリーの仲介役

ソーラーパネルからの電力を、バッテリーに最適な形で充電します。

これがないと困ったことになります。

  • バッテリーが過充電で壊れてしまう
  • 充電効率が70%程度まで下がる
  • バッテリーの寿命も短くなる

MPPT方式のメリット:充電効率が最大97%。従来のPWM方式(効率70〜80%)と比べて大幅アップ。

▶︎ LiTime MPPTソーラーチャージコントローラー(LiTime公式サイト)

LiTime バッテリースイッチ & ANLヒューズ 250A

LiTime バッテリースイッチ & ANLヒューズ 250A
LiTime バッテリースイッチ
LiTime バッテリースイッチ & ANLヒューズ 250A
LiTime ANLヒューズ 250A

役割:安全装置(火災・感電を防ぐ)

バッテリーシステムで一番怖いのは「ショート(短絡)」です。配線ミスや機器故障でショートすると、瞬時に大電流が流れて事故の原因になります。

この組み合わせが守ってくれること

  • バッテリースイッチ:緊急時にパッと電源遮断。メンテナンス時も安心
  • ANLヒューズ:異常電流を検知すると自動で遮断

初心者こそ「安全装置を省略しない」が鉄則です。

▶︎ LiTime バッテリースイッチ(LiTime公式サイト)

▶︎ LiTime ANLヒューズ 250A(LiTime公式サイト)

LiTime バッテリー充電器

LiTime バッテリー充電器
LiTime バッテリー充電器

役割:バッテリーをコンセントから充電するときに使います

新品バッテリーの初回充電や、悪天候が続いた際の補助充電に使います。

ソーラーパネルを設置できない環境(屋根付き駐車場など)では、この充電器でバッテリーを定期充電する方法もあります。

▶︎ LiTime バッテリー充電器(LiTime公式サイト)

コンセントなしの監視システムの基本構成

この4つがオフグリッドシステムの骨格になります。

コンセントなしの監視システムの基本構成
コンセントなしの監視システムの基本構成

各機材の詳しい性能と実際の使用感は、「第2回:機材詳細レビュー編」で詳しく解説します。

まずは、システム設計の考え方から見ていきましょう。

最初の選択:理想のカメラの落とし穴

まずは監視カメラ探しから。「これだ!」と思って選んだのがTP-Link Tapo C500でした。

パンチルト機能、人物検知、1080p画質、IP65防水。機能は完璧。しかも5,000円程度と安価。Amazonのレビューも高評価。

「よし、これで決まり!」

そう思って商品ページをよく見ると、電源仕様に違和感が。

Tapo C500の電源仕様

  • 電源:AC100V(ACアダプター付属)
  • 消費電力:最大7.65W(9V / 0.85A)

「あれ?DC 12Vじゃない…」

そう、このカメラはAC 100V入力。つまり、LiTimeの12V DCバッテリーから使うには、電圧変換が必要になるんです。

必要な電源変換の流れ
LiTime 12V DC → インバーター → AC 100V → カメラ付属アダプター → 9V DC

この変換ルートを見て「あ、これヤバい…変換ロスが大きすぎる」と気づきました。

AC変換の致命的な問題

電力変換の効率を計算すると、衝撃的な結果に。

AC方式の変換効率

段階機器効率
1ソーラーパネル
2MPPTコントローラー97%
3DC-ACインバーター70〜80%
4ACアダプター80〜90%

結論:太陽光エネルギーの30〜45%を無駄に捨てている

Tapo C500の実際の消費電力7.65Wに対して、バッテリーからは約11〜14Wも消費する計算。

「これ、バッテリーがあっという間に空になるじゃん…」

そこで重要な気づきが。

「あれ、これだったら普通にポータブル電源買えばよくない?」

AC出力が必要なら、最初からポータブル電源を購入すればいい話。わざわざLiTimeのバッテリーシステムをDIYする意味がありません。

この失敗で、システム設計の本質が見えてきました。

ポタ電にはないバッテリーの良さ

答えは「必要な機能だけで構成できる」点にあります。

ポータブル電源は確かに便利なんですが、実は使わない機能もたくさん内蔵されています。

インバーターが常時待機して電力をロスし、液晶画面やUSBポートも地味に電力を消費。しかも一体型のため、後から拡張やカスタマイズするのは諦めるしかありません。

でも、LiTimeのバッテリーシステムなら話は全然違います。

必要な機能だけをピックアップして組み合わせられるし、スイッチOFFにすれば待機電力は完全にゼロ。将来的な拡張やカスタマイズだって思いのまま。

DC機器を直接駆動する設計にすれば、このシステムの真価を発揮できるというわけです。

方針転換:DC直結こそ正解

そこで方針を大きく転換しました。

新方針:DC 12V入力のカメラを選ぶ

DC直結方式の構成

  1. ソーラーパネル(100W):18V発電
  2. MPPTチャージコントローラー:12V変換(過充電・過放電防止)
  3. バッテリースイッチ + ヒューズ:安全装置(緊急時遮断)
  4. LiTime 12V100Ah バッテリー:システムの心臓部
  5. カメラ:12V直結(効率95%以上)

DC 12Vで統一することで変換ロスを最小化。

消費電力6Wのカメラなら、バッテリーからも約6.3Wしか消費しません。

AC方式と比べて約5〜8Wも節約でき、バッテリーの持続時間が大きく伸びます。

カメラ選定の5つの基準

DC 12V入力を前提に、カメラ選定の基準を整理しました。

基準① DC 12V入力(最重要)

  • 必ず「DC12V」と明記されているか確認
  • 消費電力(W数)が明記されているか
  • ACアダプターではなく、DCジャック直結

注意
多くの防犯カメラはAC100V入力です。

「DC 12V」と明記されている製品は少数派なので、根気よく探す必要があります。

基準② 消費電力が明記されている

電力計算の基礎となる最重要データです。

  • 最大消費電力:○○W
  • または:DC 12V / ○○A

計算式: W = V × A
例:DC 12V / 1A = 12W

カメラの消費電力が全体のシステム設計を決めるので、これが不明な製品は選ばないでください。

基準③ IP65以上の防水性能

屋外設置なら必須です。

  • IP65: 防水・防塵(小雨OK)
  • IP66: より強い防水性能
  • IP67: 一時的な水没にも耐える

基準④ Wi-Fi対応

配線を減らすために、Wi-Fi接続できるモデルを選びます。

  • 有線LANも可能ですが、ケーブルの配線が増える
  • ただし、Wi-Fiが届かない場所なら有線も検討

基準⑤ 夜間撮影機能

24時間監視するなら必須です。

  • 赤外線LED搭載
  • 照射距離:10〜30m程度

その他あると嬉しい機能

  • 動体検知(SDカード録画)
  • スマホアプリ対応
  • 人物検知AI
  • 検知した部分のみを録画:不審者が来たタイミングだけ録画。後から映像を探すのが簡単。

盲点の発見:ドライブレコーダーという選択肢

DC 12V入力のカメラを探していて、思わぬ発見がありました。

ドライブレコーダーです。

車載用なので当然DC 12V入力(シガーソケット)。しかも動体検知機能が標準装備。価格も3,000円前後と非常に安価。これは盲点でした。

唯一の弱点は防水性能ですが、防雨ケースに入れれば屋外でも使えます。

試しに購入してみましたので、第二回で紹介します。

ドラレコを防犯カメラとして使うメリット

メリット
  • DC 12V入力が標準
  • 消費電力が低い(5〜8W程度)
  • 圧倒的な低価格(3,000円〜)
  • 1080p画質 + 夜間撮影
デメリット
  • 防水性能がない(防雨ケース必須)
  • Wi-Fi非対応が多い(SDカード直読み)

よくある質問

Q
電気の知識がなくても本当に作れる?資格は必要ですか?

A

はい、一般的にこの作業に電気工事士などの国家資格は必要ありません。

法律で資格が定められている「電気工事」とは、主に家庭用のコンセント(AC100V)など危険性の高い電気設備を扱う工事を指します。今回のような低電圧の直流(DC12V)での機器同士のケーブル接続作業は、資格がなくても行うことができます。

ただし、資格が不要であることと安全であることは同義ではありません。配線を間違えれば、ショートによる火災や機器の故障につながる危険性があります。

私自身も資格はありませんが、安全に構築するために以下の5つの基本ルールを徹底しました。これを守ることが、知識や経験以上に重要です。

  • DC 12V入力の機器で統一する
  • 消費電力(W数)が明記された機材を選ぶ
  • 充電効率の高いMPPT方式のコントローラーを使用する
  • 安全装置(スイッチ+ヒューズ)を絶対に省略しない
  • 接続前に必ず電圧をテスターで確認する

これらのルールを守り、自己責任のもとで安全に注意して作業すれば、専門知識がなくても構築は可能です。

Q
曇りや雨の日でも動くの?

A

LiTime 12V100Ahバッテリーなら、約8日間は稼働できます。6Wのカメラの場合、1日の消費電力は144Wh(6W × 24時間)。

LiTimeバッテリーの容量は1,280Whなので、計算上は約8.9日間稼働できます。つまり、1週間以上曇り続けない限り、バッテリーは空になりません。実際の運用では、曇りの日でも10〜30%程度は発電できるので、さらに余裕があります。

Q
初期コスト8万円は高すぎない?

A

電源工事費と比較すると、長い目で見ると安価です。

電気工事を業者に依頼すると、距離や環境・施工方法によりますが2〜8万円かかります。また、電気代が毎月かかります(1日144Wh × 30日 × 31円/kWh = 月約134円)。

一方、このシステムは

  • 初期コスト:約8万円
  • ランニングコスト:0円
  • 電気代:0円

さらに、将来的に他の用途(車中泊、防災など)にも転用できます。「設置場所を自由に変えられる」という柔軟性も、電源工事にはないメリットです。

Q
今回のDIYで扱うDC12Vのバッテリーシステムは、なぜ電気工事士の資格がなくても作業できるのでしょうか。

A

それは電気工事士法施行令1で、資格がなくても行える「軽微な工事」が定められているためです。


電気工事士法施行令 第一条
「電気工事士法(中略)第三条第一項の政令で定める軽微な工事は、次のとおりとする。
(中略)
二 電圧三十ボルト以下の電気的設備に電線を接続する作業(差込み接続器を介して接続する作業を除く。)」

今回構築するシステムは電圧が12Vであり、この「電圧30V以下」の条件に当てはまるため、資格がなくてもケーブルの接続作業を行うことができるのです。より詳しい情報については、経済産業省のウェブサイト「電気工事士法について2もご参照ください。

【結論】オフグリッド監視システムを作るべき人・避けるべき人

オフグリッド監視システムは、「DC 12V直結」と「正しい機材選定」で、電源工事費0円・ランニングコスト0円の稼働を実現できます。

このシステムを作るべき人

以下の3つすべてに該当するなら、このシステムは最適な選択です。

  • 電源がない場所に防犯カメラを設置したい:お庭、駐車場、離れた倉庫など。
  • 電源工事費5〜10万円を節約したい:初期コスト8万円で、工事不要+ランニングコスト0円。
  • 将来的に他の用途にも使いたい:車中泊、防災、DIYなど、バッテリーシステムは転用可能。

このシステムを避けるべき人

以下のいずれかに該当するなら、他の選択肢を検討してください。

  • すぐに使い始めたい:このシステムは機材選定+組み立てに時間がかかります。ポータブル電源+AC電源カメラなら即日使用可能。
  • 機材選定の手間をかけたくない:5つの基準を守る必要があり、カメラ選びに根気が必要。完成品を買う方が楽。
  • 日当たりが悪い場所に設置したい:1日3〜4時間以上の日照が必要。日陰が多い場所では発電量が不足します。

最終判断のポイント

電源工事費2〜8万円 vs 初期コスト8万円+ランニングコスト0円

設置場所を自由に変えられる柔軟性と、将来的な転用可能性を考えると、このシステムは「損をしにくい投資」と考えています。

質問・相談はコメント欄へ「うちの環境でも使えるかな?」「こんな場合はどうすればいい?」など、お気軽にコメントください。

第2回(近日公開)では、実際に選んだ機材の詳細レビューと、DC 12V入力カメラの実機検証をお届けします。

▶︎ LiTime公式サイトで製品を見る

脚注

  1. 電気工事士法施行令(昭和三十五年政令第二百六十号) ↩︎
  2. 電気工事士法(昭和35年8月1日法律第139号)の逐条解説 ↩︎

開示条件

本記事で紹介する製品は、「LiTime社」から製品提供を受けたものです。本記事の作成にあたり、メーカーからの金銭的な対価は一切受けていません。本記事の内容は全てパワーバンクスの独自の視点で作成しており、メーカーや広告主による影響は一切ありません。詳しくは、当サイトのコンテンツポリシーをご覧ください。